3章:殺菌消毒成分

3章:殺菌消毒成分

消毒薬

あちらこちらに登場する殺菌消毒成分。手指に使うもの。創傷面に使うもの。
器具などに使うもの…。う〜
ごちゃごちゃと覚えにくいので、まるっとまとめて整理してみました。
公衆衛生用薬の消毒薬〜口腔や外用に用いる殺菌消毒薬までをまとめてしまっているので、手引きなどのカテゴリ分けを飛び越えてしまっていますが、ざっくりと分けてみたら意外と脳内が整理されました。
良かったら見てみてくださいませ。

感染症は、病原性のある細菌、寄生虫やウイルスなどが体に侵入することによって起こる望ましくない反応で、日常生活で問題となるのは、飛沫感染するものや経口感染するものが多い。
特に食中毒は、手指や食品、調理器具等に付着した細菌、寄生虫やウイルスが、経口的に体内に入って増殖することで生じる。一般に、夏は細菌による食中毒が、冬はウイルスによる食中毒が発生することが多いと言われている。通常の健康状態にある人では、生体に元来備わっている 防御機能が働くため、一般的には、石鹸で十分に手洗いを行い、器具等については煮沸消毒等を行うといった対応により食中毒を防止することができる。しかし、煮沸消毒が困難な器具等もあり、また、食中毒の流行時期や、明らかに感染者が身近に存在するような場合には、集団感染を防止するため念入りに、化学薬剤(消毒薬)を用いた処置を行うことが有効とされる。

殺菌・消毒は生存する微生物の数を減らすために行われる処置であり、また滅菌は物質中のすべての微生物を殺滅又は除去することである。消毒薬が微生物を死滅させる仕組み及び効果は、殺菌消毒成分の種類、濃度、温度、時間、消毒対象物の汚染度、微生物の種類や状態などによって異なる。
消毒薬によっては、殺菌消毒効果が十分得られない微生物が存在し(全く殺菌消毒できない微生物もある。)、さらに、生息条件が整えば消毒薬の溶液中で生存、増殖する微生物もいる。殺菌・消毒の対象となる微生物を考慮し、適切な医薬品の選択、定められた用法に従って適正な使用がなされることが重要である。

器具などに用いられる消毒薬の殺菌消毒成分

通常、人体の消毒には用いられない

  • 塩素系殺菌消毒成分(次亜塩素酸ナトリウム/サラシ粉)
  • 有機塩素系殺菌消毒成分(ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム/トリクロルイソシアヌル酸)

 

手指や器具などに用いられる消毒薬の殺菌消毒成分

手指又は皮膚の殺菌・消毒を目的とする消毒薬のうち、配合成分やその濃度等があらかじめ定められた範囲内である製品については、医薬部外品として流通することが認められている。器具等の殺菌・消毒を併せて目的とする製品については、医薬品としてのみ製造販売されている。

  • クレゾール石鹸液
  • エタノール、イソプロパノール
  • クロルヘキシジングルコン酸塩

 

手指・皮膚・創傷面などに用いられる殺菌消毒薬

日常の生活において生じる、比較的小さなきり傷、擦り傷、掻き傷等の創傷面の化膿を防止すること、又は手指・皮膚の消毒を目的として使用される一般用医薬品である。
殺菌消毒薬のうち、配合成分やその濃度、効能・効果等があらかじめ定められた範囲内である製品については、医薬部外品(きず消毒保護剤 等)として製造販売されているが、火傷(熱傷) や化膿した創傷面の消毒、口腔内の殺菌・消毒などを併せて目的とする製品については、医薬品としてのみ認められている。

  • アクリノール
  • オキシドール(過酸化水素水)
  • ヨウ素系殺菌消毒成分(ポビドンヨード/ヨードチンキ)
  • 陽性界面活性成分(ベンザルコニウム塩化物/ベンゼトニウム塩化物/セチルピリジニウム塩化物/セトリミド)
  • ビグアナイド系(クロルヘキシジングルコン酸塩/クロルヘキシジン塩酸塩)
  • マーキュロクロム
  • エタノール(消毒用エタノール)
  • イソプロピルメチルフェノール、チモール、フェノール(液状フェノール)、レゾルシンなど

登録販売者3章・殺菌消毒成分

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